48日連続勤務が法律上可能?休日のルールと「13日超の連続勤務」規制の検討

「法律上、48日間も休まず働かせることができる」
そんな話を聞くと、驚く経営者も多いのではないでしょうか。
実は、現行の労働基準法には、休日の配置によって48日間の連続勤務が制度上可能となる仕組みがあります。
2026年10月30日、厚生労働省の労働政策審議会では、こうした長期間の連続勤務を防ぐため、「13日を超える連続勤務」を規制することが検討課題として示されました。
なぜ48日も連続勤務が可能なのか。今回の見直しで何が変わるのでしょうか。
社長とオフィスキタ代表・北との会話から考えてみます。
1.法律上、48日も連続勤務できるって本当?

ニュースで、法律上は48日間も連続して働かせることができると聞きました。
労働基準法では、週に1日は休ませなければならないんじゃないですか?

そのとおりです。労働基準法第35条では、原則として毎週少なくとも1日の休日を与えることが義務づけられています。
ただし、例外があります。
それが「4週4休制」です。
これは、4週間を通じて4日以上の休日を与えれば、毎週1日の休日を確保する方法によらなくてもよいという制度です。
しかも、その4日間の休日を毎週1日ずつ配置しなければならないわけではありません。
2.なぜ48日連続勤務が可能になる?

4週間に4日休めばいいということは、休みをまとめてもいいんですね。
それでも48日連続になる仕組みがよく分かりません。

例えば、次のように休日を配置するケースです。
- 最初の4週間:最初の4日を休日とし、残り24日を勤務
- 次の4週間:最初の24日を勤務とし、最後の4日を休日
すると、最初の4日間の休日と最後の4日間の休日の間に、48日間の連続勤務が生じます。
それぞれの4週間には4日の休日があるため、労働基準法第35条の休日規定上は、このような配置も可能になります。
厚生労働省も、2026年10月30日の審議会資料で、この具体例を示しています。
なお、4週4休制を採用するには、就業規則等で4週間の起算日を明らかにする必要があります。
3.48日連続勤務でも、36協定や労働時間の制限は?

なるほど。休日の取り方によって、そんなことが可能になるんですね。
では、4週4休制を採用していれば、48日間ずっと働かせても法律違反にはならないんでしょうか?

そこは注意が必要です。
48日間の連続勤務が休日の規定上可能であることと、労働時間の規制に違反しないことは別問題です。
例えば、通常の労働時間制で毎日8時間、7日間働けば、1週間の労働時間は56時間になります。
法定労働時間の週40時間を16時間超えるため、原則として36協定の締結・届出が必要です。
また、時間外労働には原則月45時間・年360時間の上限があり、特別条項を設けた場合にも上限規制があります。
法定休日に労働させる場合には、36協定の休日労働に関する定めや割増賃金にも注意が必要です。
つまり、休日の配置だけを見て「48連勤でも問題ない」と判断することはできません。
4.今回検討されている「13日超の連続勤務規制」とは?

休日の規定と、労働時間の規定は分けて考えないといけないんですね。
今回の見直しが実現したら、48日連続勤務はできなくなるんですか?

今回の検討では、13日を超える連続勤務を規制することが論点になっています。
仮にこの方向で法改正が行われれば、原則として14日以上の連続勤務を認めない仕組みになります。
背景にあるのは、長期間休まず働き続けることによる健康への影響です。
厚生労働省の資料では、2週間以上の連続勤務が精神障害の労災認定における心理的負荷の判断要素になっていることも紹介されています。
もっとも、2026年10月31日時点では、まだ改正が決まったわけではありません。
災害対応や突発的な業務上の必要がある場合の例外、健康確保措置の内容などについても、引き続き検討されています。

そうすると、今すぐ13日以内に勤務を制限しなければならないというわけではないんですね。

はい。ただし、法改正が決まっていなくても、長期間の連続勤務を避けることには十分な意味があります。
36協定や労働時間の上限規制を守っていても、過重労働による健康障害が発生すれば、会社の安全配慮義務などが問題になる可能性があるからです。
5.会社は今から何を確認しておくべき?

では、会社としては、どこから確認しておけばよいでしょうか?

まずは、次の点を確認しておきたいところです。
- 就業規則で法定休日をどのように定めているか
- 実際の勤務表で何日間の連続勤務が生じているか
- 36協定の内容と、時間外・休日労働の実態が一致しているか
- 休日出勤や休日振替が常態化していないか
- 繁忙期でも十分な休息を確保できる勤務体制になっているか
特に、製造業、建設業、介護・障害福祉事業などでは、繁忙期や人員不足によって休日出勤が重なることもあります。
また、「4週4休制」と「1年単位の変形労働時間制」は別の制度です。
1年単位の変形労働時間制には独自の連続労働日数の制限がありますので、今回の48日連続勤務の説明を、そのまま当てはめることはできません。
大切なのは、「法律上、何日まで連続勤務させられるか」だけで勤務表を作らないことです。
会社が無理なく仕事を回し、従業員が適切に休息できる仕組みを整えておくことが、結果として労務トラブルの予防にもつながります。
まとめ
現行の労働基準法では、4週4休制の休日配置によって、制度上48日間の連続勤務が可能です。
しかし、36協定、時間外労働の上限規制、割増賃金、安全配慮義務などは別途確認しなければなりません。
今回検討されている「13日を超える連続勤務」の規制は、まだ決定したものではありませんが、会社の休日管理を見直すきっかけになります。
オフィスキタでは、就業規則の整備だけでなく、勤務カレンダー、休日振替、36協定、時間外労働の管理など、中小企業の実態に応じた労務管理を支援しています。
法律上の形式を整えるだけでなく、実際の職場で問題が起きにくい仕組みをつくることが重要です。
※本記事は2026年10月31日時点の法令・公表資料を基に作成しています。連続勤務規制は検討段階であり、今後の審議によって内容が変更される可能性があります。
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